安全なお米をお届けしたいという想いを極めたら、オーガニックにたどりつきました

農業技術の革命

江戸時代に比べ,お米は3倍から4倍とれるようになりました。化学肥料や農薬,農業機械のおかげです。70代の農業者はその変革を目の当たりにしてきました。昔の農業がいかに大変だったかを聞かされることがあります。

ベトナム戦争で使われた枯葉剤が奇形児出産を増加させたと言われています。農薬は試験により安全性が確かめられたものしか使えないことになっています。しかし,使用者のミスで薄め方を間違ったり,使ってはいけない作物に使ってしまったということもあると聞きます。農薬が人体に影響しないと結論するには,これから何十年も必要だと思います。

安全性を追求した結果,あえて,農薬を使わない。化学肥料を使わない。有機栽培(オーガニック)に取り組んでいます。

有機栽培=オーガニックとは (分かりづらいですけど・・・)

  • 一定の農場の圃場(ほじょう)で3年間以上、無農薬(化学合成農薬無使用)、無化学肥料(有機質肥料)で栽培した農産物であること。
  • 農林水産省が認定した有機認証機関に有機農産物であることを証明するための(JAS)認証登録の申請書を提出し、認証を受けた農家であること。
  • 大変煩雑な申請書の提出が求められ、認定後も記録の記帳が義務づけられ、毎年、認定機関の現地監査があります。また、生産者の内部規定で有機農産物の生産行程の管理をしなければなりません。
  • 有機の表示のある農産物には必ずJASのマークが付いています。
  • 有機認証機関より有機生産圃場として適格であり有機栽培農家であることを証明する有機認定書が交付されていることによりJASのマークをつけて有機の表示をして販売することが認められます。
  • JASのマークのない有機農産物は有機農産物、有機栽培、オーガニックなどの表示をして販売できないことになりました。マークがなく、有機栽培、オーガニックと表示しているものは食品偽装にあたります。

要するに厳しい審査にパスしたものだけが有機・オーガニックを名のれる

単に無農薬、無化学肥料栽培、堆肥利用だけでは、有機やオーガニックの表示はできません。農林水産省が示す非常に厳しい認証が必要なのです。この認証を得るのは並大抵のことではありません。だから、有機やオーガニックは本当に安全な食品の証なのです。

無農薬、無化学肥料を3年間続けた田んぼが認証を受ける資格があります。

蛇足ですが、エコファーマーには簡単になれます。

安全確保のコスト

有機米の生産は除草剤や殺虫剤が使えないので、雑草は手でとります。一般的な栽培のお米に比べ5倍の手間がかかります。しかも、収量は2/3しか採れません。こんな栽培方法ですので、当然、コストがアップし、販売価格は高くなります。

一般栽培の玄米30kgが8,500円とすれば、有機栽培米は30,000円で販売しないとあいません。企業努力により、大郷グリーンファーマーズでは販売価格を18,900円におさえています。

冒頭に書いた理想を追い求めないのであれば、すべて普通栽培にした方が、企業としては利口でしょう。

しかし、私たちは本気で取り組んでいます。そろばん勘定だけで作業的に取り組む気はありません。だからこそ、価格の設定について、お客様にご理解をいただきたいのです。

お茶碗一杯23円で買える安心

農薬や化学肥料を使っているから危険だとは言いません。試験結果が安全と認定されたからこそ、一般に使われています。しかし、その試験が完全だと言い切れない面があるので、私たちはオーガニックに取り組んでいます。

有機栽培のお米は手がかかり、コストが高くなるので、小売価格は高くなります。そのコストはお茶碗一杯あたり23円です。その23円をどう考えますか?

世界が考える有機農業

「有機農業」の目的は「化学合成物質を食品に移行させないこと」。 つまり、自然に育てることが有機農業の基本的な考え方です。

日本の「有機農業の推進に関する法律」では、有機農業とは、「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと、並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう」と定義づけられています。

米国農務省(USDA)において、有機農業とは、「生物多様性、生態系循環、土壌生物活性を促進及び強化する環境に配慮した生産管理システム」と定義されており、最小限の肥料・農薬・土壌改良剤の等の使用と、生態調和の回復、維持及び強化管理の実践の上に成り立っています。

ヨーロッパでは、欧州委員会(European Comission)が、有機農業を、「自然のライフサイクルシステムを尊重し、消費者に新鮮でおいしい本物の食材を供給する農業システム」と定義し、人間による環境への負荷を最小限に抑えるための厳しい基準にしたがって、できるだけ自然な形での農業システムの強化を掲げています。

たくましく育つオーガニック稲

ただ単に化学農薬や化学合成肥料を使わないだけでは、元気な稲は育ちません。稲自身の力を最も発揮出来る条件を整えてやれば、稲が本来持つ生命力を発揮してくれます。稲は十分な日光を浴びて根を地面いっぱいに張って大地から栄養を吸収し、茎を増やし、葉を広げ、太陽の光をしっかりと吸収し、たくましく育ってくれます。

オーガニック稲は普通栽培の稲よりもひとまわり大きくなります。

水田に住む生きものの手助け

生きものが少ない水田では、ある虫が発生してもその虫を食べる生きものがいないため、特定の虫が大発生し、その大発生を抑えるために、殺虫剤が必要になります。

一方、オーガニック栽培の水田では、有機質肥料による土作りで、年々土壌の生きものが豊かになります。夏の水田は藻類やミジンコにはじまり、タニシやトンボ、カエル、クモなど様々な生きもので満ち溢れるようになります。

水田の生きものが増えると、水田の中に食物連鎖の輪ができ、特定の虫が大発生しにくくなり、稲は大きな被害を受けなくなります。

「オーガニック栽培のお米」とは、水田の生きものたちとの共生で育ったお米です。水田は人間が米を作るだけの場所ではなく、無数の小さな生きものたちのよりどころでもあるのです。 米粒一粒一粒に、太陽の恵み、水の恵み、土の恵み、小さな生きものたちの力、稲の生命力、それに私たちの想いが詰まっています。